2011年01月18日

大卒内定率最低に対する感想(1)・・・地殻変動の予兆

 大卒の現時点(12月1日現在)での就職内定率が、データが残る過去最低を記録したとの報道を見て、日本の社会も本格的に変化し始めた予兆ではないかと思う。もちろん当事者にとっては大変なことではあるが、どうも個人を超えて社会全体がいきつくところまで行くような気がする。

 報道は、いままでもそうだが当面どのようにこの局面を打開するかに重点を置いて、厚労省の「対策」を紹介している。

 厚生労働省は18日、厳しい内定状況を受け、まだ内定を得ていない今春予定者を対象にした集中支援策を発表した。2月1日から3月末の間に、今春卒業予定なのにまだ内定を得ていない者の採用を決めた企業に、雇用形態によって、一人当たり80万〜125万円の奨励金を出す。(朝日夕刊)

 こういった対策は、例えば中高年齢層の就職に関しても今まで何度も発表されているが、どこまで実際に効果があるかは非常に疑問である。本当に恩恵がある人がどの程度いるのか、また奨励金を貰った企業がその後雇った人をきちんと処遇しているのか等、何か役所の気休めなのではないか思ってしまうほど、その後がよくわからない。

 またTVなどの報道では、いかにもハローワークが熱心に、親身になって相談にのっているかのごとき光景が映し出されていたけれども、どこまで親見になって探してくれているかは、かなり怪しい。不特定多数に職業をあっせんするという職業相談の職務を考えると、個人に親身になれない構造になっているのだ。今回新しく設けられたジョブサポーターという制度もあるが、まだ全国的には少数であるし、効果は未知数である。

 
 このような対策はもちろん全然効果がないとはいえないが、問題は社会の構造的な変化が急速に起きているということだと思う。様々な識者が、様々な分析をしている。例えば新卒の求人自体は減っているのではなく求職する大学生が増えたからだとか、ミスマッチだとかが代表的な例である。それは別に間違いではないが、失業率という数字を見れば、個々には分析はあるだろうが、全体として日本の企業での雇用比率が減っていることが問題であり、今後失業率それ自体が増えることはあっても下がることない傾向にあることが問題なのだ。

 文科省もその辺のところはわかっているらしく、「景気がよくなっても日本の学生の就職枠がどこまで拡大するかわからない」(朝日夕刊)としている。つまり、問題は新卒の就職率だけの問題ではないことはわかっているのだが、それに対する明確な見通しが見えないということである。
(この項続く)
 
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posted by 阿Q at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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