2014年11月27日

「歴史は繰り返す」?

 


日本の政治にはほとほとあきれ返っているが、今度の衆議院選挙ほど馬鹿馬鹿しいものはないのではないか。政権側では「アベノミクス」の是非を問うというのが大義名分らしいが、対する野党も、最大野党の民主党が「アベノミクス」に真っ向から反対すると主張して、わざわざ政権側の土俵に上ろうとしている。そもそも「アベノミクス」を争点にするほどその中身があるものなのか、金融をジャブジャブにするだけの政策を真面目に争点にするほど、日本の政策論争は劣化しているのか。そう思わざるを得ないところに、日本の政治の貧しさがある。

 「ヘーゲルはどこかで、すべての偉大な世界史的人物はいわば二度現れる、と述べている。彼はこう付け加えるのを忘れた。一度は偉大な悲劇として、もう一度はみじめな笑劇として、と。」(植村邦彦訳)言わずと知れたマルクスの「ルイ・ボナパルトのブリュメール十八日の冒頭の一節である。安倍首相はマルクスのこの一節を知ってか知らずか、小泉前首相の衆議院選挙(郵政解散)を相当意識しているようで、大袈裟な身振りで今回の衆議院解散、総選挙の根拠を「アベノミクス」に集約しようとしている。もちろん、小泉前首相の郵政民営化のような争点にならない政策を争点化することで与党の引き締めが成功したことを念頭においていることは間違いない。「アベノミクス」を「郵政民営化」の二匹目のドジョウにしようとする意図、そしてマルクスの言う「世界史的人物」の二度目を狙っているのはありありである。

 しかしそうは簡単にいくとは思えない。むしろ「もう一度はみじめな笑劇」に終わる可能性は高い。国民は黙っているが「アベノミクス」に騙されてわかっていて騙されている振りをしている、とぼくは見ている。誰がみても金融ジャブジャブで、肝心の成長戦略の中身のなさをに感じているのだ。それを素早く感じた政権側は衆議院解散の前に日銀の黒田総裁とタッグを組んで二度目の大幅な金融緩和に踏み切ったのだ。黒田総裁はまたしても「戦力の逐次導入はしない」というクリーシェを吹き込んでいるが、民主党政権から学んだものはここまでだ。

 それにしても野党の対応は鈍い。「アベノミクス」の土俵に乗っかった民主党は論外にしても、相変わらず「消費税の永久停止」を叫んでいる共産党・・・これこそ本物のクリーシェだが・・・を始めとして、日本の来たるべき悲惨をまともに見据えている政党はいないといって良いだろう。日本に今必要なのは、どう考えても成長を前提とした成長戦略ではなく、ゆるやかな退却戦である。それは決して負け戦ではなく、限界の見えたグローバリズムを克服する世界史的な戦略である。 

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posted by 阿Q at 16:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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